政治情勢により成長が妨げられている

政治情勢により成長を妨げられている

 

 

アメリカ連邦準備委員会の利上げ操作の延期と同様ヨーロッパ中央銀行のマイナス金利の実施は、あたかもトルコを含む新興国経済に対するドーピング・効果を生み出しているかのようである。

 

新興国経済から引き揚げられた世界の投資資金は、特に2015年には、FEDの利上げに依存して2月中盤に一時的な預け先に再度向きを変えた。

 

 

この動きにより、新興国経済での資金調達コストは上がっており、新興国経済の回復が妨げられている。

 

最近では、この動きのペースは少し鈍化しているが、それにもかかわらず、みな「新興市場国の春(飛躍)」について語り始めているのだが、どれくらい続くのかは予想もつかないのだ。

 

ヨーロッパにテロが広がりを見せ、そして利益実現のための動きにより、前向きな雰囲気が台無しにされており、強調するに値するこの新たな状況が生じているのだ。

 

トルコ、ブラジル、ロシア、南アフリカ、インドネシア、メキシコ、アルゼンチン、インド、これらのすべての発展途上国では、経済の復興の兆候は続いている。

 

まだ基本的な数値に反映されてはいないのだが、将来に対する前向きな展望が生まれつつあるのだ。

 

既に途上国経済は今、中長期的に成長するための復興を実現するかもしれないと多く語られているのだ。

 

 

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トルコの状況

 

トルコでもまた、世界の楽観視によるこの金融面での持ち直しと並行する動きが見られている。

 

発展途上国として、資本の流入が加速している。2月中旬まで、外国資金の純流入の代わりに外国資金の引き揚げが観測されていたが、2015年はこの動きが多く見られた。

 

外国為替の自由取引と市場価格効果により、2月中旬から3月中旬まで、純資本流入量は25億ドルが観測された。

 

予想通り、資本流入により、トルコリラは価値が上昇した。ドル高は1月22日にピークとなり1ドル3.05リラとなったが、それから下がり始めた。

 

資産の純流入により、3月中旬には1ドルは2.88リラまで下がった。

 

 

このような事態の成り行きにより、市場金利は下がった。中央銀行の平均資金調達金利もまた関連して25ベースポイント下がった。

 

資産価格は上がり、これらと並行して、トルコでの外国資本の投資は増えるという期待が高まった。

 

他の新興市場国での同じ質問もまたトルコでも当てはまる。”トルコ経済が持ち直し、さらには現実の経済復興に結び付くことは可能なのか?

 

この事態の転換は容易になされると考える人もいる。さらには、トルコ経済は他の途上国とは前向きに区別することができるという人さえいるのだ。

 

 

中期目標

 

EUと日本のマイナス金利とアメリカによる利上げの躊躇による状況はトルコの2016年の目標達成に役立つのだろうか?

 

中期計画によれば、経済成長率目標は4.5%で、インフレ率は7.5%で、失業率は10.2%となっている。

 

1つの問題としては観光収入の下落であり、他にはロシアの経済制裁と(治安問題など)国のイメージの悪化が挙げられる。

 

冷静に評価すると、トルコ経済の構造的な弱点は依然として存続している。

 

経済状況に加えて、現在の地政学的な悲観要素と合わせると、(外資の純流入による)この持ち直しの動きは成長傾向にはならないだろう。

 

トルコ経済の脆弱性における一番の問題は貯蓄額の不足である。この欠点により、トルコ国内の投資実績が外資に依存するようになるだろう。

 

 

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需要減

 

成長を支える需要に着目すると、状況は喜ばしいものではない。

 

内需外需ともに完全には元に戻っていないのだ。外需は国内の成り行きと同様海外の成り行きに影響を受けている。

 

輸出、輸入が同時に減少しているが、輸入の減少は経済成長と投資の停滞のためであるのだ。

 

原油価格の下落は最近エネルギーコストを下げているのだが、全体的に名目上の物価安に貢献している。

 

輸出はその逆で、隣国の市場を失っていることに大きな原因があり、特にロシアとイランの市場喪失は大きな影響を受けている。

 

 

1次産品輸出は最近減っているが、観光業の不振に原因があるのだが、サービス輸出で損失があるのだ。

 

 

これらのすべてが金融面での持ち直しにより補正されるとは限らない。それゆえ、外需への望みは多くないのだ。

 

国内は財政という点において、中期計画ではいくつかの支出が必要で、財政赤字は1.5%を超えることは計画にはないのだ。

 

世界が直面しているこの状況の最も重要な部分は、政府予算と財政規律なのだ。行政側はこれを弱めたくはない。

 

 

金融界では、利率は比較的高いが、インフレ率が高いことにより、金融緩和と利下げが妨げられているのだ。

 

逆に言えば、経済的リスクと地政学的なリスクの両方とも高い傾向にあることにより、利上げを強いられている。

 

金利が元の状態に戻るという事実が変わるような傾向はみられない。

 

 

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今後の予想

 

トルコ経済の脆弱性は最近の期待が混乱したことにより増えている。

 

今後の展望に関する最新の傾向により、混乱がますます増えると見られている。それについて多くの理由があるのだが、最も重要なことは政治と(国内)紛争の先行きによって生じる緊張状態である。

 

2015年6月7日以来のトルコ南東部での紛争は、内戦のように見えるが、国内であらゆる人に向けられる虐殺と大都市でのテロ攻撃により、トルコの政治的リスクは増えている。
地政学的な場所で続いている緊張状態もまた、重要である。アメリカでマネーロンダリング容疑でのビジネスマン、レザ・ザーラブ氏の逮捕がこれに加わっている。

 

 

この逮捕をはじめさせた法手続きはトルコにも影響をもたらすだろう。

 

この捜査によりトルコで秘密が暴かれる可能性があると声を大にして言われている。

 

政府寄りのメディアは、政府に対するアメリカのによる政変であるとしてこの件を翻訳している。

 

 

このような状況の中では、国内、海外のビジネスリーダーたちがすすんで新たな投資を行い、新たな決定を下すことは難しい。

 

また、すべての国内消費者に向かってローンを使って消費するよう説得するのは容易である。

 

このような環境の中では、海外から吹き込んだ風により形成された金融の持ち直しを経済成長の機会に転換させることは容易ではないように思われる。

 

 

参照元メディア:www.hurriyetdailynews.com 

参照元記事URL:http://www.hurriyetdailynews.com/political-climate-obstructing-growth-.aspx?pageID=238&nID=97253&NewsCatID=344